特集!No.2



株式会社ミックオリジナルレーシングナット(ホイールナット)についての考察
及び1998年販売開始からのコンセプト
 レーシングナット(耐久レース実使用や一般公道用ホイールナットも含む)として必要な特徴としては、ベース素材の適応性・製造方法等は長年の日本有名ブランドO.E.M.受注の多いホイールナット専門の日本国内企業技術者にお任せし、「株式会社ミック レーシングナット」企画者コンセプトとしては、熱伝導・熱分散のためのツバ面の広さ(ネジ部にコパーペーストを塗るのも熱伝導とネジ寿命向上に効果)・熱の蓄積許容量(ナット重量・容積)・放熱のための外気接触面の広さ(ロングタイプのナットにしたり、貫通タイプ・ツバ径等)をできるだけ必要と考えています。ショートナットにおいては、ツバ径の広さがホイールから熱伝導と外気への放熱に特に有効です。
 又、ナット重量については軽い方が良いのではありますが、回転軸心に近い部分の重量は外側部(ホイールリム部やホイールバランスウエイト)より負担が少なく、ホイール形状・ホイール取付部やオフセット・バランスやハブ軸等の諸条件が良ければ、回転安定性も増すとも考えております。(回転軸心重量を重くしての回転安定例は、昔の軽い自動車ノーマルエンジンのクランクシャフトとレース用エンジンフルカウンターウエイト付クランクシャフトとの比較から)消耗品的要素のイメージを持つジュラルミン製軽合金ホイールナットについては、ボルトとのネジ部違素材相性緩和のため(スチールナットの錆対応策にも)、コパーペースト塗布が締め付けトルク正確性を上げることや、ハブボルトからのホイールナットへの熱伝導スムーズ性は、ネジ部寿命向上に役立ち安全の必需品と考えております。軽合金ナットの使用には素材の質レベルやナットの放熱に見合った熱伝導で、蓄熱許容量のナットの容積があるかなどを検討してのご購入が良いかと思います。7075-T6等はT6人工時効処理不全のナットにもご注意ください。

ホイールナットの締め付けトルク表示についてもナット素材・微妙なネジ形状・ネジピッチ・ネジ精度・ネジ部の表面処理等で自動車ハブボルトとの相性で微妙に違うことが当然と考えます。自動車4輪のほとんどが右ネジですが、前進ブレーキング時にかかる左側車輪に微振動時にかかる衝撃がホイールナットゆるみをもたらす可能性等も考えに入れる必要性を感じます。

標準的なスチールM12mmナットの標準的な締め付けトルクは11〜12kgf・mですが、私の某大手タイヤメーカーモータースポーツチーフフィッター過去経験から自動車側ハブボルトの正常性判断や使用されるナットとの相性等その締め付けトルク判断はタイヤ取付責任者と考えます。アルミやチタン等の軽合金ナットはスチールハブボルトに対して熱による膨張・収縮率でのネジ部への影響と対策等を考えずでの装着が近年目立っているようです。チタン製ナットについては、1970年代レース1990年頃ラリーの自動車メーカー系の実践過酷状況下テストでの失敗経験から私が論じる勉強や根拠となるテスト経験も少なく、チタンネジへのご質問はご遠慮下さい。
※アルミ合金ナットは膨張・収縮がネジ部と本体(六角部・ツバ部)と微妙に違うことです。ハブボルトからナットへの熱伝導をスムーズにする対策として、弊社ではネジ部にコパーペースト(プロフェッショナル・熟練者専用)塗布を推奨しています。
二硫化モリブデングリース塗布は熱伝導面からはマイナス要素と考えています。

※スチールナットのクロームメッキ厚についてもネジ部に施された状態に注意する必要性があります。特に2回3回の装脱着寿命性。
※近年、設備不十分工場製造のナットやリサイクル素材ナット、不適合素材のナット・素材疑似表示のナット・メーカー所在不明のナットにご注意下さい。ネジ部のネジ山面の切削状態を拡大比較して見るのも一つの判断方法です。マグネシウムが含まれる素材のアルミナットは表面やネジ部の表面処理(鍍金・塗装等)状態や、使用脱着による剥がれ等や、使用時の熱による素材なまり(軟化はスチールナットでも注意が必要な素材も市場にはあるようです。)等は、使用できる寿命と大きく関係ありますので、製品の優劣や使用目的を検討してのご購入が良いかと思います。スチールナットのレース使用においてもスチール素材・製造方法は多種あり、レース等過酷環境走行後再使用可能や使用寿命がいろいろあります。各メーカー様キャッチコピー(効果)においてはほとんど効果を記載できる商品は多いですが、その効果目的によりの副作用的リスクも考えて選ぶ必要等も検討。
例:一般山道の下り走行運転次第で過酷な状況となります。
※一般の方には前述の注意点や過去に不適切締め付けや不良ナット等による自動車側ハブボルトの不適切性も見極められるプロフェッショナル・熟練者(ネジ締め付け感触感覚も必要)に確認してもらってのタイヤ交換などが望ましいと思います。

自動車ホイール用ナットは工業機械ナット規格以外に使用する自動車の走行により発生する諸要素・使用条件を考えて作られたナットを選びましょう。

※現行法においても自動車走行時の事故責任は整備上であっても運転手(自動車使用者名義人)は免れることができません。販売者・取付者の責とするには多難です。(自動車メーカーをリコール部品とするのと同様)自動車の駆動・制動の全ての作動と路面伝達軸タイヤホイールを固定するナットは実績ある信頼できる製品を選びましょう。

潟~ックオリジナルレーシングナットは、全長サイズ ロング48mm(黒色亜鉛鍍金)、セミロング38mm(黒色亜鉛鍍金)、スタンダード28.5mm(クロームメッキ)、ショート20mm(クロームメッキ)のラインナップです。(その他出品をご覧下さい。)17HEX、貫通(貫通部全ネジ)、ツバ直径24mm、テーパー座60°、日本製は共通仕様です。


個人的には国内タイヤメーカー・大手量販チェーン店・アクセサリーブランドメーカーホイール等のロックナット製作企画から35年、レース歴40年、国内大手タイヤメーカーの自動車レースチーフフィッター・自動車メーカー系ラリーチームメカニック等を経てレーシングナットについて長年試行錯誤してきましたが、潟~ックのレーシングナットロング・セミロングは、潟~ックコンセプト・長年乗用車タイプ耐久レースで実装着車も多く、またこの種形状・素材・作り製品としては格安でもあり、自信の人気製品です。スタンダードは、貫通タイプとしてこのサイズの一般ホイールナットとしての販売製品も少なく、一般乗用車のアルミホイール用としては、一番需要のあるサイズです。ショートは、小さいながら形状・素材・作りから乗用車タイプの耐久レース車で安心使用できる最小サイズのナットではと考えています。(ショートは設定価格も特に格安設定されており、弊社としては販売数量の一番多い人気ある製品です。)
左写真は1980年頃私が勤め先で発案・企画から広告・営業(タイヤメーカーやファッションブランドメーカー・O.E.M.別デザインでの製品で販売への営業も含む)をひとりで専属担当した製品です。採用した頭部形状デザインは、長年ジュラルミンレーシングナットの象徴的デザイン・人気デザインとして今も続いていることや、構造も近年の新製品としてモディファイされ販売されたこと等嬉しく思います。
この写真の品は当時関東から関西の大手ホイール卸業会社様と当時の大手自動車用品全国展開チェーン店1社約20店で販売していただいたデザインです。



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